はし本の
こだわり
1947年の創業、
東京・八重洲「鰻 はし本」
今では鮨の枕詞のようになっている”江戸前”ですが、江戸時代は、江戸前と言えば鰻のことを指していました。
江戸前の仕事はとにかく工程が多く、背開きした鰻の身に竹串を刺すだけでも難しく、技術を要しますが、家業に入って20年以上を数える4代目橋本正平は手間暇を惜しまず、鰻と向き合っています。
今の時代は、時間効率を考え、営業前に白焼きまでを済ませておく鰻屋さんも多く、「鰻
はし本」でもかつてはそうしていた時代もありましたが、現在は、原点回帰を掲げ、可能な限り仕込みをしないスタイルに。江戸焼が誇る味、食感、香りを余すことなく引き出しています。
たどりついた鰻
鹿児島県泰斗商店の横山桂一さんが水質や餌、水温にこだわり、ていねいに育てた「横山さんの鰻」や天然鰻に近い味と称される岡山県西粟倉村の「森のうなぎ」など、鰻本来の甘みや香りを持つ国産鰻を厳選。ブランドだけでなく、江戸焼きにした際にもっともおいしくなるように、身の締まり方や脂のノリ、サイズまでこだわっています。
技術
手間と技を要する江戸焼きを忠実に再現。江戸焼きは蒸す工程が入るため、ふっくら柔らかな口当たりが醍醐味ですが、素焼きの時点で骨と皮にしっかり火を入れることで、口に含んだ際に骨や皮が残らず、よりとろける食感に。タレをつけて本焼きを行う際も細心の注意を払い、焼き上がりは、ムラなく、焦げなく、飴色に照り輝いています。
はし本のタレ
関東流は、関西に比べて甘さ抑えめなさらりとした辛めのタレが特徴ですが、4代目は名店の名に甘んじることなく、自身が焼き上げる鰻に合うタレを追求。鰻の脂にあうよう、キリリとしたなかに甘みを感じるタレに仕上げています。また、はし本では「タレは年数ではなく、くぐらせた鰻の枚数で味わいが増す」と考え、タレ壺を育てています。
米
石川県産を中心に、国産コシヒカリを使用。品種だけでなく、水分量や炊き方にもこだわり、目指すは、うな重にした時にベストバランスに感じる白米。あくまでも主役は鰻であり、白米は旨すぎず、甘みが強すぎず、タレをかけた時にタレとしっかり絡み、それでいてべたつかず、口に含んだ時にはらりとほどけていくように炊き上げています。